【特集】寒くてギュっと寄り添う花野菜~ブロッコリーを知ろう。
2017年10月27日
皆さん、こんにちは。
狛江市在住の野菜ソムリエ、香月 りさです。
2月に入りました。
吹く風はとても冷たくて頬や耳がキンと冷たくなるほど。厳しい寒さが続いています。
寒い日が続くと自然と身体が小さく縮こまって、肩も腰もガチガチに固まってしまいますね。
寒いと丸くなって身を守りたくなりますが、外の畑でもぎゅっと寄りそって寒さから実を守ろうとしている野菜があるんですよ。
さて、どんな野菜が育っているのでしょうか?
狛江市猪方で野菜作りをしている栗原 繁さんの畑に行って見せてもらいました。
【つぼみがギュッと寄り添う】
ブロッコリーはカリフラワーと同じ花野菜で、私たちがふだん食べているのは小さなつぼみ(花蕾 からい)が集まった部分です。
つぼみは花が咲く前のパワーを充分にため込む部位なので、寒さで蕾が凍ってしまわないようにギュッと寄り添っているんですね。
ブロッコリーを選ぶときは、このつぼみが隙間なく詰まっているものを選ぶようにしましょう。
【栄養豊富!緑黄色野菜の人気者】
ブロッコリーはアメリカのデザイナーフーズ(がん抑制作用があるとされる植物性食品)に取り上げられたアブラナ科の野菜。豊富なビタミンCとAの相乗効果で抗酸化作用が高まるだけではなく、その他のビタミンやミネラル、食物繊維などの栄養が豊富な緑黄色野菜です。
【寒さにあたり甘みが増すブロッコリー】
お店で選ぶときに、花蕾が緑色の物と、少し紫がかったブロッコリーを見たことがありませんか?
比べてみると紫色の方は、少し腐敗しているのかな?と思いがちですが、実はこの紫色の正体は「アントシアニン」
ブルーベリーやワインにも含まれるポリフェノールの一種で、青紫色をした天然色素です。
寒さから実を守るためにアントシアニンの紫色が出てくるので、紫がかった実はとても甘みが強くて美味しく育った証拠!
茹でれば鮮やかな緑色になるので、ぜひ紫がかったのを見付けてみましょう。
【つぼみをよく振って水分を飛ばす】
花蕾は茹ですぎるとグニュっとした舌触りになって、栄養分も流れてしまうので、下ゆでは固めにし、水にさらさずザルに丘揚げすることで、予熱で火が通り柔らかくなります。
房を大きめに切って少し固めに茹でると、口にした時にしっかりと噛めるので、早食いの防止にもなるし、満腹感を得られるのでダイエット時の食事にもおススメです。
ブロッコリー独特の匂いが苦手なお子さんも多くいますが、この臭いはアブラナ科の植物が持つ辛味成分「イソチオシアネート」によるもの。
でもあるひと手間かけるだけで、青臭さが減り食べやすくなるんですよ。
それは!
「茹でたつぼみをよく振って、水分を完全に飛ばすこと!!!」
ブロッコリーの小さなつぼみの中にたまった水分はザルだけでは充分に切ることができません。
そこで、1房ずつもってさらに一振りしてみましょう。
驚くことに、花蕾の中からかなりの水分が飛び出してきます。
しっかりと水切りとすることで、お弁当箱を開けた時に感じるブロッコリー臭、独特の青臭さがこのひと手間でだいぶ抑える事ができますので、ぜひお試し下さい。
【茎も美味しく!】
ブロッコリーは蕾だけじゃなく、茎も美味しく食べられる野菜なんですよ。
茎には甘みも栄養もたくさんあるので捨ててしまうのは、もったいない!
美味しく活用しましょう。
皮を厚めにむいてきざみ、花蕾よりすこし長めにゆでれば美味しく食べられます。
千切りにしてにんじんや、ゴボウと一緒にきんぴらにして炒めたり、お味噌汁の具にしたり、様々な料理に使えますよ。
※ブロッコリーの茎を使った簡単レシピを紹介しています。
「ブロッコリーの茎とにんじんのツナマヨ」
http://komae-kosodate.net/recipe/2017080400574/
※取材協力 狛江市猪方 栗原 繁さん