【特集】野菜ソムリエコラム キッチンで子どもと手仕事~春キャベツをちぎってみよう
2017年10月26日
皆さん、こんにちは。
狛江市在住の野菜ソムリエ、香月 りさです。
寒さの中にも、時折春の気配が見え隠れするようになりました。
お店ではよく食卓に並ぶ馴染みの野菜が一年中売られているので、季節やその野菜の旬の時期が分かりにくいと言われますが、春を告げる野菜は身近にとてもたくさんありますよ。
菜の花や、甘みがたっぷりでやわらかい春にんじんは、春ならではの緑黄色野菜。
甘みある新玉ねぎは辛味がなく、生でサラダで食べられるみずみずしさが特徴です。
そして、葉物野菜では春キャベツが美味しい季節になってきます。
【春はふんわりやわらかく】
春と冬が旬のキャベツ。
重たいコートから少し薄手の洋服へと変わるころに出回ってくる春のキャベツは、水分が多くて巻きがゆるいのが特徴です。
だからお店で選ぶ時ポイントは
「ふんわりと、やわらかい」こと!
春系キャベツは葉が柔らかくて薄いので、持った時にずっしりと感じるものよりも、ふんわりと巻いているものがおススメです。
一方、冬が旬の寒玉キャベツが葉を巻いて結球するのは、実を固くして冬の寒さに耐えるため。葉と葉の間に隙間がないくらいにしっかりしているので、選ぶポイントは
「ずっしりと、重い」こと!
キャベツも季節によって目利きを変えるとより美味しい野菜に出会えるので、旬を感じながら家族で美味しい食卓を囲むことができます。
【ちぎって、作って、食べる】
このやわらかい春キャベツの葉は調理器具を使わなくても、手でちぎってサラダにできるので、お子さんの小さな手を使ってキッチンでの手仕事をお願いしましょう。
まず調理前にしっかりと手を洗い、一枚ずつはがしたキャベツをお子さんに渡し、好きな大きさに手でちぎってもらうだけ。
春キャベツは特に葉が柔らかいので、お子さんでも簡単に小さくすることが出来ちゃうのです。
キャベツの感触はどうでしょう?
どんな匂いがするかな?
【ちぎりと千切り、どっちが食べやすい?】
ちぎったキャベツと、千切りにしたキャベツ。
同じキャベツ、切り方を変えて食べ比べてみましょう。
とんかつやハンバーグなどに使われることが多いキャベツは、薄い千切りにされることがほとんどですが、口の中の水分が取られて、もさもさとして食べにくいと感じる事があります。
それに比べ、居酒屋さんのお通しなどで出されるちぎりキャベツだと、一口大でパリッとしているので千切りよりは食べやすいと思うのです。
幼稚園での食育授業や子ども向けの料理教室などでも実際に食べ比べしてみると・・・
お子さんたちには「ちぎりキャベツ」の方が人気がありました。
また就学前のお子さんの場合は、箸をうまく使いこなせないこともあり、細かい千切りキャベツは箸で掴もうとするとスルっと落ちてしまう事も多く、こぼしてしまうのがイヤだから千切りよりちぎりがいい!との意見もありました。
子どもの食事の場合は食材そのものの味に加え、食べにくさも好き嫌いにつながるような気がします。
【ちぎってサラダと塩もみ千切り】
肝臓の働きを助けてくれたり、胃の薬でもお馴染みの成分「キャベジン」が豊富に含まれているキャベツ。
同じ春キャベツでも調理法や切り方を変えれば、様々な料理で楽しむことができます。
ちぎりキャベツは生がおススメ!
お皿に盛ったキャベツの上に、同じく手でちぎれる海苔と、ジャコ、白ごまをトッピング。
お好みのドレッシングをかければ簡単キャベツサラダの出来上がり!
千切りキャベツは、たくさん切って一度塩もみをして保存しておくと便利。
しんなりとして食べやすくなるので、お好み焼きや炒め物、スープの具などにも使うことができますよ。