狛江市子どもの権利条例(※)を制定しました。
(※)条例とは…みなさんが幸せに暮らすために決められているまちのルールのことをいいます。
条例は、子どもの権利が大人と同じように保障されるべきものであることを改めて確認し、子どもの権利を保障するために必要な事項について定めるとともに、子どもの生命・身体や成長・発達のための基本的な権利が守られるだけでなく、子ども一人ひとりの資質や希望に応じた成長・発達を支えるための環境整備を行っていくための根拠を定め、子どもが権利の主体として、子どもと大人が互いに尊重しともに生きていくことができるまちを目指すことを目的としています。
本条例は、令和8年4月1日から施行されます。
条例の作成に当たっては、みなさんが日頃抱えていることや意見をきき、一緒に条例をつくっていくために、シール投票やWEBアンケート、アウトリーチヒアリング、ワークショップなど、様々な企画を実施してきました!
条例は、これらの取組でみなさんから集められた声がもととなって作成されました。
条例本文は、本ページ下部からご覧ください。また、過去の取組については、狛江市子どもの権利条例制定までの取組のページをご覧ください。
狛江市子どもの権利条例(条例全文)
目次
前文
第1章 総則(第1条・第2条)
第2章 子どもの権利(第3条-第7条)
第3章 子どもの権利を保障するための地域づくり(第8条-第12条)
第4章 基本となる施策(第13条-第19条)
第5章 施策の推進及び体制(第20条・第21条)
第6章 雑則(第22条)
付則
前文
(子どもからのメッセージ)
私たちは、自分のやりたいことを自分で決めて、それに挑戦できるような環境を望んでいます。そのために、できるようになるのをゆっくり見守り、ときにはどうすれば良いのか一緒に考えて欲しいと思っています。そして、できない理由を聞いてきたり、心配し過ぎたりせず、応援して欲しいと願っています。子どもを信頼してバトンを渡してくれる大人でいてください。
私たちのことを決めるときに、大人ばかりで話を進めるのではなく、私たちの声にも耳を傾けてください。
強い言い方をしたり決めつけて否定したりすることなど、自分が言われて嫌なことを私たちにも言わないでください。大人や他の子と比べることなく一人ひとりの子どもである「私」を見て尊重して欲しいです。
狛江市が犯罪のない安心で安全なまちになることを願っています。そして、道でごみやたばこを捨てたりしないように、まちを大切にしてください。私たちは大人の背中を見ています。
私たちには、自分のペースで学んだり、公園で自由に遊んだり、やりたいときに好きなことができる環境が必要です。ときには、休む時間や場所も必要です。また、味方になってくれる大人がいると、とても嬉しいです。
良いところや頑張っているところを見つけて褒めてくれること、好きなことを応援してくれることが私たちを元気付けます。
(市・大人からのメッセージ)
基本的人権は、全ての人が生まれながらにして持っている人間らしく生きる権利です。子どもにも大人と等しく基本的な人権が認められること、子どもには成長・発達に応じた子ども特有の権利が認められることは、児童の権利に関する条約(以下「子どもの権利条約」といいます。)、日本国憲法、こども基本法(令和4年法律第77号)でも定められています。また、子どもの権利条約では、「差別の禁止」、「子どもの最善の利益」、「生命、生存及び発達に対する権利」及び「子どもの意見の尊重」の4つの一般原則を定めています。
子どもの権利条約は、それまでの「子どもは大人の保護の客体である」という子ども観(子どもに対する見方)だけではなく、「子どもは大人と同じように権利の主体である」というように子ども観を大きく転換させています。
私たちは、子どもを一人の人間として尊重し、地域全体で子どもを見守りながら、子どもの基本的人権や成長・発達に応じた子ども特有の権利を守ります。子どもの意見、気持ち及び考えを受け止め、子どもとの対話を通じて、子どもにとって最も良いこととは何かを考え、その実現のために子どもとともに努力していきます。
私たちは、子どもが権利の主体としてありのままで暮らすことができ、子どもと大人が互いに尊重しともに生きていくことができるまちを目指します。子どもは狛江の宝であり、いかなる富をもってしても子どもに優る宝はありません。
私たちは、市全体でこの条例の理念を共有し、実践していくために、私たち大人や子どもの身近な生活の場である狛江という地域においてこの条例を制定します。
第1章 総則
(目的)
第1条 この条例は、子どもの権利が大人と同じように保障されるべきものであることを改めて確認し、子どもの権利を保障するために必要な事項について定めるとともに、子どもの生命・身体や成長・発達のための基本的な権利が守られるだけでなく、子ども一人ひとりの資質や希望に応じた成長・発達を支えるための環境整備を行っていくための根拠を定め、子どもが権利の主体として、子どもと大人が互いに尊重しともに生きていくことができるまちを目指すことを目的とします。
(定義)
第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによります。
(1) 子ども 原則として市内に在住・在学・在勤し、又は遊びその他の目的で滞在する18歳未満の者をいいます。ただし、これらの者と同等の権利を認めることが適当であると認められる者も含めるものとします。
(2) 大人 市内に在住・在学・在勤又は滞在する子ども以外の者をいいます。
(3) 保護者 子どもの親及び児童福祉法(昭和22年法律第164号)第6条の4に規定する里親その他親に代わり子どもを養育する者をいいます。
(4) 施設 市内にある児童福祉法第7条第1項に規定する児童福祉施設、学校教育法(昭和22年法律第26号)第1条に規定する学校及び社会教育法(昭和24年法律第207号)に規定する社会教育に関する施設その他これらに類する施設のうち、子どもが育ち、学ぶために利用する施設をいいます。
(5) 施設関係者 施設に従事している職員(ボランティアを含む。)をいいます。
(6) 団体 市内で営利活動又は非営利活動を行う団体をいいます。
(7) 市 市及び教育委員会等の行政委員会も含めた執行機関をいいます。
第2章 子どもの権利
(基本となる権利)
第3条 子どもの権利条約及びこども基本法に基づき、子どもは権利の主体として大人と同じように権利が保障され、更に子どもは成長の過程にあることから子ども特有の権利が保障されます。市では、子どもの権利条約で定める4つの一般原則をもとに、次条から第7条までに掲げる子どもの権利を特に大切で保障されなければならない権利として定めます。
(生きる権利及び成長・発達する権利)
第4条 子どもは、安心して生きるため、社会から守られ支援を受けることができ、また、様々な経験を通じて健やかかつ豊かに成長・発達することができます。この場合において、特に次に掲げる権利が保障されなければなりません。
(1) 安心して安全に過ごすことができ、命が守られ尊重されること。
(2) 愛情をもって大切に育まれること。
(3) 健康に暮らすことができ、適切な医療を受けられること。
(4) 暴力、いじめ、虐待及び体罰その他の権利侵害を受けず、放置されないこと。
(5) 心や身体が疲れたときに安心して休息することができること。
(6) 自由に遊び、学びたいことが学べ、多様な体験ができる環境が保障されること。
(ありのままでいられる権利)
第5条 子どもは、ありのままでいることができます。この場合において、特に次に掲げる権利が保障されなければなりません。
(1) 個性や多様性が認められ、誰かと不当に比べられることなく、ありのままの自分でいられること。
(2) 年齢、性別、国籍、言語、宗教、文化、発達、障がいの有無、家庭環境、個性及びそれぞれの特徴その他のいかなる理由によっても差別を受けないこと。
(3) 平等に扱われ、公正に評価されること。この場合において、年齢、性別、国籍、言語、宗教、文化、発達、障がいの有無、家庭環境、個性及びそれぞれの特徴等により子どもにとって不利な点があるときは、合理的な範囲で配慮をされること。
(自分で自分のことを決める権利)
第6条 子どもは、自分に関することを自分で決めるための良好な環境を求めることができます。この場合において、特に次に掲げる権利が保障されなければなりません。
(1) 自分に関することについて、成長・発達に応じて自分で選択して自己決定できること。この場合において、必要に応じて相談ができること。
(2) 様々なことに挑戦することができ、その環境が保障されること。
(3) 自己決定に際して、次条に規定する自分の意見、気持ち及び考えを表明・表現(以下「意見表明」といいます。)することができ、それらを受け止め応答してもらえる人間関係が保障されること。
(意見表明及び参加・参画する権利)
第7条 子どもは、意見表明することができ、自分に関わることについて参加・参画することができます。この場合において、特に次に掲げる権利が保障されなければなりません。
(1) 意見表明の機会が確保されること。
(2) 意見表明することができ、子どもの最善の利益の観点から、それらが尊重されること。この場合において、意見表明をしないことも保障されます。
(3) 表明及び表現した意見、気持ち及び考えについて、検討された結果を知ること。
(4) 対話をして協働できること。
(5) 地域の活動に参加・参画できること。
第3章 子どもの権利を保障するための地域づくり
(大人の役割)
第8条 大人は、子どもが大人と同じように権利の主体であることを認識し、ともに、ありのままで安心して暮らすことができるまちづくりに取り組むよう努めるものとします。
2 大人は、子どもが健やかに育ち、地域の中で安心して過ごすことができるように、子どもを見守り、支援するよう努めるものとします。
3 大人は、子どもの権利を保障するために、それぞれの立場でできることから関わり、子どもを地域で見守り、支援し、子どもと大人が互いに尊重し、ともに生きていくことができるまちをつくっていく地域の一員としての役割を担うよう努めるものとします。
(保護者の役割)
第9条 子どもの権利を保障するためにも、保護者自身も地域で安心して暮らすことができることが大切です。また、他の保護者や地域の子育てに関わる人々を支える存在にもなり得ます。この場合において、保護者は、地域の中で支えられ、必要な支援を受けることができます。
2 保護者は、子どもの成長・発達、権利の保障についての重要な役割を担っていることを踏まえ、子どもにとって最も良いこととは何かを考え、子どもの意見、気持ち及び考えを聴き、子どもと対話しながら、養育し、成長・発達を支えなければなりません。
3 保護者は、必要に応じて市や関係機関に相談し支援を求めることができます。
(施設関係者の役割)
第10条 施設関係者は、子どもにとって最も良いこととは何かを考え、子どもの意見、気持ち及び考えを聴き、話し合った上で、遊び・学び・体験等の活動を通じて、子どもの成長・発達を支援しなければなりません。
2 施設関係者は、子どもを施設運営に関わる当事者の一員として認め、子どもの主体性を尊重し、子どもの施設における主体的な活動を啓発し、支援しなければなりません。
3 施設関係者は、施設の安全を確保し、子どもが安心して過ごせる場所を確保することや、子どもの様々な遊び・学び・体験等の活動の機会を確保する等、子どもの権利を保障するために、市及び団体と連携・協力するよう努めなければなりません。
(団体の役割)
第11条 団体は、その活動が子どもの権利の侵害につながることのないよう適切な配慮に努めなければなりません。
2 団体は、子どもの権利を保障するために、それぞれの立場でできることから関わり、子どもを地域で見守り、支援し、子どもと大人が互いに尊重し、ともに生きていくことができるまちをつくっていく地域の一員としての役割を担うよう努めるものとします。
3 団体は、子どもを養育する従事者が子育てと団体活動を両立することができるよう、子育てしやすい環境をつくることに努めるものとします。
(市の役割)
第12条 市は、子どもにとって最も良いこととは何かを考えて、子どもの意見、気持ち及び考えを聴き、子どもと話し合った上で、子どもに関する施策を決定し、実施します。
2 市は、大人、保護者、施設関係者及び団体と連携・協働し、子どもに関する施策を実施するとともに、各主体が役割を果たすことができるよう必要な支援を行います。
第4章 基本となる施策
(虐待の防止)
13条 子どもに対する虐待は、子どもの権利を侵害する行為であり、誰であっても、どのような理由があってもしてはなりません。
2 市、施設関係者及び団体は、子どもが虐待を受けることなく、安心して暮らすことができるよう、必要な対策を講じます。
3 市は、子どもが虐待を受けたときに、安心して相談し、及び救済を求めることができる体制を整備します。
4 市は、関係機関と協力し、子どもに対する虐待の早期発見のために必要な体制を整備するとともに、虐待を受けた子どもに対し、迅速かつ適切に必要な支援を行います。
5 市は、子どもに対する虐待の防止及び早期発見のため、子育て家庭へ必要な支援を行うとともに、大人、保護者、施設関係者及び団体に対し、必要な啓発に努めます。
6 市は、虐待を受けたことその他の理由により、保護者から離れて暮らしている子どもに対し、関係機関と協力し、安心して安定した日常生活を送ることができるよう、必要な支援を行います。
(いじめの防止)
第14条 いじめ(狛江市いじめ防止基本方針に定めるいじめをいいます。以下同じです。)は、子どもの権利を侵害するものであり、どのような理由があっても許されるものではありません。
2 市及び施設関係者は、子どもがいじめを受けることなく安心して過ごすことができる環境を整え、いじめ防止対策推進法(平成25年法律第71号)に基づき、互いに連携して組織的にいじめの未然防止、早期発見及び対処に取り組みます。
3 市、施設関係者及び関係機関は、子どもに対するいじめの不適切な行為及び言動が確認された場合には、速やかにその行為を止め、いじめを受けた子どもが安心を取り戻せるよう支援を行います。この場合において、そのような行為を行った子どもに対しても、適切な支援を行います。
(子どもが安心・安全に育ち、生活できる環境づくり)
第15条 全ての子どもには、生まれ育った環境にかかわらず、安心してありのままで育つ権利があります。その権利を守るために、市は、子どもの貧困、虐待、ヤングケアラー等、困難な家庭環境におかれている子どもの早期発見及び支援に取り組むとともに、それらに起因して格差を感じたり、生活の幅が狭まってしまったりすることのないよう環境整備に努めます。また、子どもの生活する家庭や地域を視野に支援を行います。
2 市は、子どもが健康を保持し、増進していくとともに、ありのままに豊かに育つための安全で良好な環境を整備します。
3 市、大人、保護者、施設関係者及び団体等は、子どもを犯罪、事故、災害その他の子どもを取り巻く有害又は危険な環境から守るための安全な環境づくりを進めます。
(子どもの居場所づくり)
第16条 市は、子どもやその保護者との対話を重ね、子どもの成長・発達に応じて、子どもが求める多様な居場所を量、質や機能の面で充実させ、全ての子どもが安心して過ごせる居場所を地域の中に広げていくことに努めます。
2 市、施設関係者及び団体は、子どもの成長・発達に応じて、子どもが望む遊びや学び、多様な体験・人との交流等により、豊かな人間性を育むことができる機会の提供や必要な場づくりに努めます。
(意見表明及び参加・参画の促進)
第17条 市は、子どもに関する施策について、子どもが安心して意見表明し、参加・参画することができる機会を提供します。
2 市、大人、保護者、施設関係者及び団体は、子どもが安心して意見表明することができる機会を提供し、子どもの意見、気持ち及び考えを聴いて検討した上で、検討した結果と、その理由について子どもに伝えていくよう努めます。
(相談体制)
第18条 市は、子どもが暴力、いじめ、虐待及び体罰等の権利侵害その他の不利益を受けた場合のほか、身近な場所での関係づくりを通じて、困りごとや不安に感じること等を気軽に話すことができるよう安心して日常的に相談等ができる窓口体制を整備します。
2 施設関係者は、当該施設で子どもが安心して相談できる体制の整備に努めなければなりません。
3 市は、子どもからの相談について適切な支援を行うほか、子どもからの相談を受けた者が必要に応じて子どもを適切な支援につなぐことができるよう、関係機関との連携体制の強化に努めます。
(子育て家庭等への支援)
第19条 市は、子どもの健やかな成長と、家庭において安心して子育てできるような環境をつくるために、全ての人が子育てを自分事として捉え、地域社会が子育て家庭を温かく見守り、それぞれの立場で子どもの成長を支えていく意識の醸成に取り組みます。
2 市は、保護者が子育てをするに当たり、必要に応じて経済的及び社会的支援を行うとともに、困難を抱えている家庭が声を上げ、支援が受けられるように、施設関係者及び団体等と連携・協力し、子育てしやすい環境づくりを行います。
第5章 施策の推進及び体制
(条例の普及・啓発)
第20条 市は、全ての人が子どもへの理解と関心を深め、子どもの権利を保障していくことができるよう、この条例の存在や理念等の内容について、様々な機会を捉えて普及啓発に努め、意識の醸成に取り組みます。
(推進体制・効果検証)
第21条 市は、この条例に基づく子どもに関する施策を進めるために、計画を策定します。
2 市は、前項の計画を策定したときは、これを公表します。
3 市は、子どもに関する施策の実施状況について、定期的にその効果を検証し、その結果を公表します。
4 市は、この条例を推進するために必要な財政的な措置を講ずるものとします。
第6章 雑則
(委任)
第22条 この条例の施行について必要な事項は、市長が別に定めます。
付則
(施行期日)
1 この条例は、令和8年4月1日から施行します。
(制度の検討)
2 市長は、この条例の施行後3年を目途に、この条例の運用の実績、子どもの権利の状況及び社会情勢等を勘案し、この条例の規定について見直しを行い、その結果に基づき必要な措置を講ずるものとします。
3 前項の規定にかかわらず、子どもが権利の救済を求めることができる体制の整備については、時期によらずこの条例の運用の実績、子どもの権利の状況及び社会情勢等を勘案して検討します。
狛江市子どもの権利条例リーフレットを一緒につくろう! ~「子ども編集委員」になりませんか?~(申込終了)
狛江市では、皆さんの権利が尊重され、幸せに暮らせるようにするため、子どもの権利条例を作ります。
その条例をわかりやすく伝えていくためのリーフレットを皆さんと一緒に作りたいと思っています。
皆さんが編集委員となって、どんなデザインがいいか、どんな内容がいいか、ワークショップで皆さんの声をお聞かせください!
■日時・場所 ※1日参加でもOK!
(第1回)
【日時】12月20日(土)午後1時~3時
【場所】狛江市役所4階特別会議室
(第2回)
【日時】令和8年1月15日(木)午後6時~8時
【場所】狛江市防災センター4階会議室 ※お弁当つき
(第3回)
【日時】令和8年2月8日(日)午後1時~3時
【場所】狛江市役所4階特別会議室
(第4回)
【日時】令和8年2月23日(月・祝)午後1時~3時
【場所】狛江市防災センター3階会議室
■対象
狛江市在住・在勤・在学の小学3年生~18歳未満の子ども
■定員
12名程度
■申し込みは終了いたしました。(12月15日(月)まで)

今後も関連資料を掲載していく予定です。
詳細は随時更新いたします。
